盛岡報恩寺の五百羅漢にﾏﾙｺﾎﾟｰﾛとﾌﾋﾞﾗｲ･ﾊﾝがいるという説について

今月のﾑｰに　盛岡報恩寺の五百羅漢のうちの2体が
ﾏﾙｺﾎﾟｰﾛとﾌﾋﾞﾗｲ･ﾊﾝが混ざっている云々という記事が乗ってた

この話を初めて知ったのは私が小学生の頃なので
ふーんそうなんだと思っていたのですが
今考えるとこれは変な話なのです

多分、この寺は五百羅漢や達磨大師がいるので禅寺だとおもうのですが
きっと曹洞宗だね



わたしゃ断言してもいいんだけども

この二体はﾏﾙｺﾎﾟｰﾛでもﾌﾋﾞﾗｲ･ﾊﾝでも無いとおもう

伝ﾏﾙｺﾎﾟｰﾛ像は　禅宗の伽藍守護神の大権修理菩薩のﾎﾟｰｽﾞとそっくりなのです
着てる服はﾎﾟｰﾛの方は洋服なのですが通常大権菩薩は中国の漢服なのです
何より大権菩薩は禅寺だと達磨大師とｾｯﾄでお祭りされるのですよ

ﾌﾋﾞﾗｲ挟んでその横にだるま様が座ってるってことは
本来はこの配置じゃなかったんじゃないかと


伝ﾌﾋﾞﾗｲ･ﾊﾝ像の方は　閻魔大王に表情がそっくりなのです
何よりﾌﾋﾞﾗｲ像の右手に穴が開いている
これは閻魔の笏を持たせるための穴ではないのかと

おもうに、このお寺で仏像を修理した時に
大権菩薩と閻魔大王の冠なんかがﾈｽﾞﾐが喰ったか何かで紛失してしまって
様子がわからなくなってて

しょうがないからそのままあるもので修理して、着てる服は支那風に
あるいは南蛮風に洋服にしたら面白いとか思って修理したところ
ﾌﾋﾞﾗｲやらﾎﾟｰﾛに化けてしまったんじゃないかなとおもうのです

ﾛﾏﾝぶっ壊すような感じですが、実際のところこんなもんだと思うよ

ふつうの人は禅寺の守護神とか閻魔様が帽子脱いだの見たこと無いので
そんなふうに伝わったんじゃないかなとおもった

あるいはﾎﾟｰﾛの方は閻魔堂の冥官の像とかで
ﾌﾋﾞﾗｲの方も同じく閻魔堂の閻魔以外の十王様のうちの一体とか
どのみちその手の神様の像だとおもう

こんなﾏﾙｺﾎﾟｰﾛやらﾌﾋﾞﾗｲ･ﾊﾝなんかの本来仏教にも開基にも関係ないものを
寺に祀るとは思わないのです